◆130531 読書日々 622
伊豆諸島、神津島に行ってきました。留守の間に初夏になっていた
5/23 上京。銀座の「三亀」でPHP学芸部の大久保さんと一献傾けた。新刊『父は息子とどう向き合うか』は大久保さんの企画である。できあがりを喜んでくれ、恐縮のかぎりだった。帰りがけに「BOOKS」でいっぱい。わたしと同じ年代くらいの老二人が元気にグラスを傾けている。
5/24 神津島の「ジュリア祭」に出席する。しかし出航には間がある。言視舎に杉山さんを訪ね、昼飯を食う。その後、有楽町に出て「舟を編む」を見ようとしたが、あいにく時間が合わない。仕方なく「クロユリ団地」に入る。ホラー映画かなと思ったが、どんぴしゃ、しかも前田敦子だから、声も顔もひどい。後味が悪い。シニア割引1000円をあげるからといっても、見たくない映画だった。
浜松町で一杯引っかける予定だったが、足が自然と新橋西口商店街に向かっていた。しかしめざす店は5時開店なのに、5分過ぎですでに満員。仕方なく初めての居酒屋「たぬき」に腰を下ろした。しばらくして娘婿に電話すると、すでに浜松町だという。腰を落ち着けたら動きたくない。同行するキヨさんに電話して、居場所を知らせる。1時間でユキさん岩崎さんの順でやってきて、元気に乾杯。夜10時、竹芝桟橋から12時間の砂旅がはじまった。
5/25 大島、利島、新島、式根島をめぐって神津島に着く。人口2000人の、高校もある立派な村だ。国体でビーチバレーを開催したという白砂浜があり、車が行き交う、民宿が多い村だ。民宿に落ち着き、昼からジュリア碑の前でミサ。おたあジュリアは、朝鮮出兵で連れてこられ、徳川のキリスト教禁令でこの島に流された殉教者である。島の見晴らしのいい丘には、大きな十字架が立てられている(ただしこの島、キリスト教信者はゼロだそうな)。ミサの後、ジュリア祭のイベントが中学校で開かれた。島の人と東京韓国中学の生徒たちが演奏、踊りを披露。ただし、わたしも岩崎さんも、老もあって、ほぼ半分は眠った模様。夜は参加者を歓迎する会が盛大に開かれる。村長、村民のもてなしである。キリンの新製品缶ビールを飲んだが、ぱっとしなかった。
宿に帰って、ひさしぶりに巡礼仲間、旅行代理店の及川さん+4も入れて、二次会。
5/26 ミサの後、餅つき、絶景の丘で浜を見下ろし、露天風呂にちょっぴりつかり、高速艇で3・5時間で東京に戻る。岩崎さんは久里浜で途中下船したので、キヨ、ユキと3人で浜松町の焼「肉」専門の店でビールと酒。はじめて入った店だが、出色の味で、たらふく食べて、しかも安かった。
5/27 羽田は20時出発なので、観損なった「舟を編む」を観る。主役の松田龍平は、13年かかって「大渡海」を編む編集者の役で、雰囲気がPHPの大久保さんにどんどん似てくる。三浦しおん原作だからおもしろくないはずはない。そう思いながら、いろいろな知り合いの編集者の顔を思い浮かべながら、楽しく観た。
旅行中『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』を読む。1000字少しで書評を書かなければならない。春樹がなぜ「女こども」によく読まれるのかもあわせて書いてほしいと、編集者からの注文がある。ま、こちらの方は、①小説は『竹取物語』以来つねに「女こども」の愛好するものである、②ミリオンセラーになるのは「なるべくしてなる」(理由はわからない)と答えるしかない。この新作おもしろく、読みごたえがある。『ノルウェイの森』の主人公たちが、10歳年齢を重ねた、その分人生に厚みのでき、読みごたえが加わった。「100パーセント恋愛小説」と『森』は銘打たれたが、新作は、量は50パーセント、質は120パーセントの恋愛小説であった。昨日、書評のほうは書いて送った。
ところで、5日家を空けたら、初春から初夏になり、ワラビがびんびん立ち現れていた。すばらしい。