日本人に最も向いた 世界三大幸福論!
ヒルティの『幸福論』は、世界最強の幸福論です。
わたしは、かつて「世界の五大幸福論」として、プルタルコス『モラリア』、スマイルズ『自助論』、幸田露伴『努力論』、三宅【雪】《せつ》【嶺】《れい》『世の中』とともに、ヒルティの『幸福論』をあげました(拙著『人生の哲学』海竜社)。
そのなかでもヒルティの『幸福論』が史上最高の幸福論だと断言できます。
ところがわたしが選んだ五冊の幸福論は、なぜか世評はいまひとつぱっとしないのです。とくにヒルティは、生国スイスでさえ、ほとんど忘れられた存在です。けれど日本では、十一巻のヒルティ著作集(白水社)、五巻の選集(東京創元社)が出ているほか、『幸福論』が岩波文庫と角川文庫で、『眠られぬ夜のために』が岩波、新潮、角川文庫で出され、版を重ねています。
ヒルティは日本で(こそ)長く生き続けているといっていいでしょう。
もしヒルティが生きていて、現在の日本にやってきたら、日本を「第二の祖国」とみなしたのではないでしょうか。日本人が、とりわけ忙しそうに立ち働くビジネスマンたちが、ヒルティが『幸福論』のなかで熱心に説いた時間術や仕事術を、らくらくと実践しているのを、驚きの目で眺めたにちがいありません。(「本文」より)
