読書日々 479

◆151106 読書日々 479
「読書」日記にはなっていないが
 「読書」日記なのに、「読書」がない。読書していないわけではない。山本七平伝を250枚で中断し、いま書いている「死ぬ力」に関連するものをあれもこれも目を通している。トイレ本は、クリスティの最後の長編ミステリ『運命の裏木戸』(ハヤカワミステリ文庫)である。おしどり探偵、トミーとタペンスものだ。この、かつてはイギリス情報局で働いていたことのある探偵夫婦は、いまでは70代の半ばに達している。
 トミーとタペンスの「おしどり探偵」シリーズは、最初期(長編2作目)の『秘密機関』、『NかMか?』『親指のうずき』と、『運命の裏木戸』の4作があり、短編集に『相棒〔おしどり探偵〕』がある。ポアロやマープルものとは異なって、とちりやへまの多い、性格不一致の夫婦だが、絶対的矛盾の自己同一というべきか、絶妙で笑いを誘う、バカの振りができる探偵なのだ。ユーモアのある探偵というより、ユーモアを誘う探偵である。
 「おしどり探偵」はロンドン(LWT)で全12作造られ、DVDでも発売され、わたしも買って全部見たが、画像が悪い上に、明らかにドタバタ劇だ。原作が持つ雰囲気を出したというのだろうが、あまりにも安直というか、お金もかけていない。
 19/18(日)から、NHKで「トミーとタペンス」の新作「秘密機関」と「NかMか?」が計6回で放映されつつある。宣伝の鏡にこうある。
〈今年2015年、生誕125年を迎えるミステリーの女王アガサ・クリスティーが生みだし、エルキュール・ポワロ、ミス・マープルと並んで愛される「おしどり探偵」ことトミーとタペンスの夫婦が活躍するミステリー・ドラマ。
1950年代のイギリス。第二次世界大戦後の復興から東西冷戦の時代に、冒険好きの妻タペンスと彼女を支える夫トミーが難事件に挑む。50年代のおしゃれなファッションとノスタルジックな雰囲気のなかで、ユーモアを交えながらハラハラドキドキのドラマが展開する。イギリスで制作され、BBCで放送したばかりの作品を日本初放送! 1作品を3回に分けて放送します。(2作品全6回)〉
 五〇年代のファッションかも知れない。しかし、主演の二人は、原作の雰囲気を出しているかというと、まずい、としかいいようがない。これじゃあ、イギリスの情報局が、なく。クリスティは、情報局を笑い飛ばしたいのだろうが。
 なお『ねじれた指』は、TVのマープルシリーズに入っている。原作にマープルは出てこないが、タペンス(の女優)は非常にいい味を出している。「引退」し、家庭の主婦におさまり、子どもを育て上げて、暇をもてあまし、太り気味で、夫のトミーに半ばほっとかれているタペンスは、アルコール依存症に陥っている。彼女、マープルの助けをえたとはいいながら、見事に事件の核心に直進してゆく。トミーとタペンスものは、映画でも2本ほど見た(ように思う)。とてもよかった印象がのこっている。が、作品名は忘れた。
2 チャイナの経済がおかしくなっているのは、混じりっけなしの事実らしい。日チ貿易は、決定的に重要である。チャイナにとってだけでなく、日本にとってもだ。「歴史問題」を持ち出して、相手に押しつけ、国家関係全般を麻痺させるのは、愚行である。歴史(解釈・記述)は常に「自国中心」である。それ以外にない。それにチャイナ四〇〇〇年を豪語するなら、日本は、国家統一をはたして、1400年といえばいい。対してチャイナは、2200年である。そのチャイナの「歴史」は、ほとんど「征服された」歴史である。そもそも、統一国家の最初といわれる「秦」が「西戎」である。随も、唐も北狄(鮮卑系)から出ており、金、元、清は、正真正銘の北狄(満洲・モンゴル族)である。チャイナ族とは東夷西戎北狄南蛮の混合であるなどというと、チャイナの誇りを傷つけたことになるのか。漢の高祖(劉邦)や明の太祖(朱元璋)は「盗賊」上がりじゃないか。別に差別していうのではない。