ヘーゲルを「活用」する!(彩流社)

9784779110207

 本書の意図は、ヘーゲルの哲学著作だけでなく、その生活(生き方)をも含めて援用しながら、「ヘーゲル的なもの」で私たちが生きるこの日本の政治経済と文化生活を論じ、それを通して、この現実を有効かつ楽しく生きてゆく「すべ」を見いだすヒントを与える、というきわめて欲張ったものです。
 しかし、私が密かに狙ったのは、へーゲルの論理や人間、生き方に興味を持ってもらいたい、進んで好きになってもらえれば、できればヘーゲルの講義(録)を手とって、読んでほしい、というものです。人生哲学をヘーゲルに即して述べる、ということです。―あとがきより
 だれもが読んで利用できるヘーゲル哲学を鷲田小彌太が紹介します。

[toggle title=”目次” css=”book-content”]

 0 ヘーゲル哲学って使いべりしない
  0.1 翻訳で誰もが読めるヘーゲルが登場した
  0.2 全体と細部まで血が通うヘーゲル流思考法
  0.3 拙速を嫌い。自己(「やりたいこと」)を貫いたヘーゲルの生き方
  0.4 不満分子や屁理屈からいちばん遠いヘーゲルの哲学
  0.5 英雄時代の哲学を生きる
  0.6 ヘーゲル哲学の全体像

 第1章 「日本の直面する課題」を解く
      ヘーゲルの思考法10のキーワード
  1 「矛盾」― なぜエネルギー危機を突破できたか
  2 「自己対象化」―日本開戦は回避できたか
  3 「家族」の射程―少子化社会を克服できるか
  4 「一者」―天皇の存在理由とは?
  5 「対立物の統一」―「日本的経営」は経済成長の「桎梏」か?
  6 「総体把握」―列島改造論とは何であったか?
  7 理念主義を嗤う
    ―グローバルスタンダードは「日本」を衰滅させるのか?
  8 「内在的超出」
    ―「西欧に追いつけ、追い越せ」が可能だった理由
  9 「発展」―日本はつねに右肩上がりの歴史だった
  10 「精神」の「自己疎外」―「仕事」論
 
 第2章 ヘーゲルの人生に学ぼう
       「成功」をもたらす10の人生のポイント
  11 「ひきこもり」の青年期
  12 フリーター ―「家族教師」時代の過ごし方
  13 風下にたつ―友人の協同者
  14 「仕事」で超える―ワークの威力
  15 結婚―理想と現実の狭間で、原則を崩さず
  16 望む「地位」をえる
     ―職業job=仕事work=天職missionの三位一体
  17 「御用哲学者」といわれるのは「名誉」か? 
  18 一派をなす
     ―派閥力と敵対者、打たれるぐらい出る杭になる
  19 頂点を極める―私の後に「歴史」はない
  20 死後の「成功」と「敗北」
 
 第3章 ヘーゲルが学んだ人、ヘーゲルに学んだ人
  21 ヘーゲル哲学には、その反対も含めた、すべてがある
  22 アリストテレス―「生成」=全体を求めて
  23 デカルト―哲学は純粋思考からはじまる
  24 スピノザ―無神論とデモクラシイ
  25 ルソー―人権論=個人の自由論の陥穽
  26 カント―「道徳」=良心は悪の起源でもある
  27 アダム・スミス―「欲望社会」の必然と衰退
  28 キルケゴール―「絶望」の哲学を生きる
  29 マルクス―「欲望社会」を超えて
  30 ニーチェ―「理性」を超えて

 第4章 ヘーゲルに世界問題を占ってもらおう
  31 アメリカの一極支配―一極支配と反米感情
  32 EUの未来―統合と対立
  33 イスラム世界―国家主権と宗教支配
  34 機械と人間(生命)―ヒューマニズムの陥穽

  あとがき
[/toggle]