..◆200911 読書日々 1003
蕪村の画の値段?!
毎度、暑いといったり涼しくなったと、書いてきたが、芸のないことである。そう思いつつ、やはり書いてしまう。今日は涼しい。
1 言視舎の杉山さんが、吉本隆明を一本にしたのをだそう、といってくれた。拙著『日本人の哲学』(全5巻 2020~15)の中心軸は、吉本隆明であった。そしてこの一冊、おのずと吉本の死の前後に書いたものだ。事実は「最後」の吉本隆明論になっている。だが『最後の親鸞』は、親鸞の思考が行き着いたところを指し示す書だ。「宗教」の否定が極まるところまで進んだ、極北の親鸞だ。
予定していた書名『最後の吉本隆明』は、吉本『最後の親鸞』に倣ってのもので、芸がないというか、自尊心に欠ける。もっとどうにかならないか、と思える。再考必至だ。
「序」に新稿、情況=「非常時」論をつける。
30枚、久しぶりだ。新型コロナを中心において、吉本の「重層的非決定」をキイワードに、グローバリズム、消費資本主義、自国ファースト論等の「否定的肯定」論を書いてみる。ま、弁証法(否定の否定)だ。「目次」も再考し、できあがった。
2 東Tv「なんでも鑑定団」を、司会紳助・石坂浩二の時代からよく見てきた。
最近日(9.8)の番組だ。蕪村の「年中行事図」(12枚?)とみられるうち6枚をネットオークションで見つけ、購入し、計60万円で、買ったが、そのときは迷わなかった、という弁。ネットで購入は危ない。しかし超掘り出し物がときにある。
蕪村、俳画、文人画でも有名。バシッとここは本人評価額、100万円。
蕪村(1716-83)は摂津毛馬(大阪都島)生れで、36年江戸に出て俳人仲間となり、42年常陸に出る。芭蕉の奥の細道をたどり、51年(36歳)京へ。
出品された絵には「東野城隅に於いて画く」とある。常陸大宮市のことだから、上洛前(つまりは、俳人としても、画人としても一本立ちする以前のもの、ということになる。)
だが希少価値、鑑定額は、なんと600万円。
鑑定士(ハンカチ田中)のぼやくこと。何でわたしの手に引っ掛からなかったのか、と。この番組、出品者も、鑑定士も、「欲」が言動に如実に出て、面白い。ただしこの番組、「芸術」気取りが少なくて、その点が好感度となっている。
3 自民党の総裁選、毎度のことながら、面白い。(ただし、今回は野次馬にもなれないが。)
あの誇り高そうに見えた宮沢さんが、総裁選で、小沢幹事長(宮沢から見れば小僧だろう)の「面接」を受ける羽目に陥った。ぐっと我慢し、堪えに堪えて、宮沢首相が誕生。
くわえて、首相退任後、請われて大蔵大臣のポストを暖め、昭和恐慌を積極財政で乗り切った高橋是清をもじって、平成のダルマと称された。宮沢さんに経済センスはまるで感じられなかったが。肝心なのは「忍耐」。
あの大宰相中曽根さんも田中角栄に平身低頭し、「直角」内閣といわれた。よくよく堪えたね。
「風見鶏」内閣と揶揄されたが、それはマスコミの不勉強。「風見鶏」は世の中の風向きをよく読むことのできる人間を指す。つまりは先見力の達人だ。中曽根は先見力の達人かな? ただしこの人の「実績」は国鉄民営化をはじめ、すごい。でも、8月15日、戦没者慰霊のため、明治神宮を公式に(首相として)参拝しながら、翌年、参拝を中止した。中国(外国)の横槍が入ったからだ。これ以降、天皇陛下はもとより日本首相が、靖国神社を公式に参拝することは、(半ば)不可能になった。中曽根の(死んでも死にきれないほどの)錯誤(悔悟)であった(、と思いたい)。
小泉純一郎に、首相以前も、在任中も、以後も、ないのは、「反省」である。よきにつけあしきにつけ、「(人生)いろいろ」である。「郵政民営化」も、「原発廃絶」も、あれもあり、これもなしだ。
4 そうそう、米大統領選で、トランプが断然優勢になった、「圧勝する」と木村太郎さんが断言したよ。大統領選は、もっと、もっと、面白い。アメリカの表情が一望できる。丸見えだ。